#41 ANSNAM ベルト 「猫のしっぽ カエルの手」

Jun 24, 2017













バームクーヘンが食べたい。



ANSNAM cedar (アンスナム シダー)
108-0071
東京都港区白金台5-13-14 2階
定休日:火、水
営業時間:12〜19:00


tel: 03-6721-9192
info@ansnam.com


#40 着用

Jun 17, 2017

新アイテムで着用写真がないの良くない、とのことで閉店後、撮りました。
こっそり一人で撮って。
ぽっこりお腹は息止めて。




#40 「ファイブイージーピーセス」と「カッコーの巣の上で」

Jun 16, 2017

つまりはヤング=ジャック=ニコルソン。
ANSNAM alt第二弾。ANSNAM初のワークアイテム。

前回のalt第一弾のリネンジャケットを見て、「ベニスに死す」のイメージを言い当ててくれた方がお一人いて、それが嬉しかったので、今回も映画ネタで。

裕福な家に育ちながらもそこを飛び出し、油と埃にまみれて肉体労働するヤング=ジャック=ニコルソン「ファイブイージーピーセス」。そして、刑務から逃れるために精神病練に入り込み、そこで差別なく患者達と交流するヤングジャックニコルソン「カッコーの巣の上で」。
共に名作。前者は途中で寝たけど。

その二つのイメージでスタイルを練り上げ、前回の、パリで集めたフレンチリネンのヴィンテージシーツの余り(買い込みすぎちった笑)を掛け合わす。

ヤンジャン=ニコルソンが出て行く裕福な音楽一家のイメージで、テイラーカラーにしたワークブルゾンの着丈は燕尾の前身のようにやや短め。同じようにワークパンツでは、スラックスを基にパターン展開し、生まれ育った家風を匂わせた。筒は極太ワイドで、リネンのドレーピングを、バッサバサ言わせてこの夏を楽しんで頂きたい。
色味はまず、前回と同じオフ白。「カッコーの巣の上で」の患者達に充てがわれる衣服と同じ。
また、縫製では、アンスナム苦節13年(12だっけか?)に於いて、なんとついに初めて、トリプルチェーンステッチ。ゴリゴリのやーつ。
なにこれ…超楽しいんですけど…。

あと、また例によってカスタムで、ベイビーカーフのエルボーパッチやニーパッチでワーク感を。カーフじゃなくて生地でもいいし。一緒に質感と色味を相談しながら盛りを。

そして今回、トリプルチェーンステッチに加え、さらなる初体験を済ました。禁断の「製品染」、だ。
これも、やってみたかったやつ。もちろんステッチの糸はポリエステル素材にして、染まらないようにするよね。トリプルチェーンステッチだもの、目立たせなきゃ。
で、上がってきたこれ。そう、これこれぇ。この感じ。ギャルソンのパクr、、、え?ん、何が?懐かしきズッカ トラバイユをパクっ、、、え?は?!
ち、違うし…。これはオマージュ。インスパイア系だもの。

期間:来週末まで
価格:ワークブルゾン¥98,000、ワークパンツ¥58,000 ともに税抜き


ANSNAM ceder (アンスナム シダー)
108-0071
東京都港区白金台5-13-14 2階
定休日:火、水
営業時間:12〜19:00


tel: 03-6721-9192
info@ansnam.com

#39 Bonfanti de Cange Civa

Jun 10, 2017


期間:来週末まで
価格:58,000円+税

この、Cange Civa。深い。
時にGoogleの社員かと思わんばかりの知識、時にザッカーバーグの手下かと思わんばかりのSNS探索、時に単なる古着屋のあんちゃん。そして時に、作業ノルマを達成しないままにコーヒーを飲もうとする私へ冷酷かつ重めの視線を飛ばす。


そんな彼がこんな本を持っていた。戦後間もない頃に発行された紳士服の教本だ。オークションで手に入れたらしいが、まず謎なのは、どうやってこの本に辿り着けたのか。そして、なぜ手に入れようとしたのか。私なんぞはこの手の本が大の苦手、スルーの極み。
しかし、昼休みなんかにふと彼を覗くと、楽しげにこの本を開いている。



今週月曜、イタリアからBonfantiの生地が届いた。当初、このシャツ生地は、CARLO RIVAとのコントラストを楽しんで頂くために、同型のスモックとワークシャツで展開する予定だった。が、荷を解き、封を開けて、手に触れた瞬間に、私はすぐにチーバくんの元へ駆け寄った。違うものを作ろう。

ほぼこの時同じくして、彼から提案を受けていた。この教本に則って、シャツを作ってみたい、ディテールも忠実に再現、と。

そしてまたほぼ時同じくして、私のトニー化である。「花様年華」は1960年代の香港が舞台だから、雰囲気が非常に近かった。影響受けまくりである。

で、出来上がったのがこのシャツ。今回は1型。
衿の角度と大きさ、ヨークの太さ、裾のカーブの入り型。なかなかのヤボさ。
そしてシャツ地の柄。ヤボい。
縫製は運針のピッチを細かく、丁寧に。しかし、芯は入れない。そして洗いをかける。
で、袖に手を通せばすぐにわかって頂ける。カルロリーバとはまた違う、まったく違う良さがあり、そしてそれはとても確実なものだと。



今回用意した生地はBonfntiの倉庫に眠っていたもの。120/2のスイス紡績GIZA45。ブロード組織のストライプ。6種類で生地残数に限りがあります。気になる方はお早めに。


ANSNAM ceder (アンスナム シダー)
108-0071
東京都港区白金台5-13-14 2階
定休日:火、水
営業時間:12〜19:00


tel: 03-6721-9192
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#38 僕とトニーとウォン=カーウァイ

Jun 9, 2017

トニーレオンに、俺はなるっ。


先週と今週、東急で行われたウォン=カーウァイのリバイバル上映。すでにTSUTAYA100円レンタルしてる作品ばかりだが、映画館上映だよ、行くよそりゃ。「恋する惑星」は残念ながら行けなかったが、他の三作品は仕事をサボ、、いや、忙しい合間を縫って、観劇に走った。「天使の涙」「ブエノスアイレス」。

そして「花様年華」。

この、トニー=レオンが最高すぎる。ポマードを引いた髪、紫煙の立ち籠める暗がり、モヘア混のスーツをまとった後ろ姿。哀愁だよ。一挙一動かっこいいの。上映中、身も心も震えたね。

クリストファー=ドイルのキャメラも素晴らしい。「天使の涙」の、手ブレた魚眼レンズも良かったけど、この「花様年華」は真逆で、定点的に撮ってて、もうすべてのシーンが西洋絵画的な構図で、とってもかっこいいわけ。後半から赤みが強くなるエフェクトも効いてる。あと、音楽もいいの。マギー=チャンが着ているチャイナドレスも超きれい。

と、いうわけで、近日、僕はトニー=レオンになります。パリッと糊のきいたシャツにネクタイ締めて、スーツを着ます。ポマードを引く程に髪は長くないから、そこはまだコンビニのギャツビーで。煙草も吸いたいけど、喘息になりそうだからパス。
そして、僕はこれから、突如急に哀愁を漂わせようとするけど、そこは気にせず、温かく見守ってくれれば幸いです。

あ、あと、トニーレオンといえば白ブリーフなんだけど、あれはさすがに無理。
ここ近年、用を足した後、ちゃんと思いっきり振ってるのに、納めてからジワっときてしまう。僕もそんなお年頃。これは哀愁ではなく、悲哀です。


#37 デニム追記

Jun 3, 2017

「ところで、デニムって、どういう織り方なんですか?」
彼の第一声だ。
この生地を作ろうと、話を持ち掛けた時の職人さんの第一声だ。
2013年5月、薫風の季。


大量生産するが為にライン化され、発展してきたその製造は、あまりに規定が多く、規格に縛られ、規模も大きい。新しい何か、まだ見ぬものを作るには、とかく規制が多すぎた。
いくら拘りを詰めても、詰めても、見た目が結局普通のデニムになってしまう。何度か試作をした。けれど、失敗、というか悪くないけど、気分が乗らない。こんなならリーバイスでいいし。
で、放置を決めた。



それから幾年か過ぎ、2013年。古い友人である長田から、ラオス土産だ、と手紡ぎの泥染糸を貰った。多分、いや絶対に手を抜かれたこの土産は、ひと束1ドルしない。長年に渡って、大事に培われた友情。プライスレスな二人の信頼関係は、その金額には反映されていないようだった。

がしかし、それがこのデニム作り再考のきっかけと成る。

冒頭に登場した職人さんに渡し、早速に試し織る。すると、紡ぎのムラが多すぎて、所々が弱く、糸切れを起こしてしまった。が、ツラは良い。
結局、このネタはボツになるのだが、しっかりと紡がれた糸に置き換えたらどうなるだろうかと。しかも泥染じゃなくて、同じような原理で染まったインディゴロープ染色なら?


日本国産の手紡ぎ糸、クオリティは高い。青森で紡いでもらってる。「ひよっこ」の豊子、めちゃ良かった。めんこい。
これなら織機に乗る。そしてもちろん力強い、のだけれども、一つの糸の個性なので、生地になった時、深みがもう少し足らない。いや、十分よ、そうなんだけれど、何と言うかこれは、安定感、ぬくもり、ホームメイド感。ウチ、そうゆーんちゃうやん。
不確定で、異なる要素をはらむことで、気持ちのバランスを揺らがせる。衝突のエネルギーをデザインに昇華する、的な。そんな攻めのブランド、アンスナム。
で、追加投入に選んだのは、ガラ紡糸。それをロープ染色したインディゴ(この染めロットが問題で、しばらく生産できなかったの。それが解決されたの)。

このガラ紡糸と、本藍染した青森手紡ぎ糸を、一本づつ交互に配置し、経糸にした。緯は撚度を上げた綿糸を用いて、綿100%のデニムながら伸縮性をもたせた。そして、経糸に負担が掛からないよう、生地端のセルビッチ列には特別な絹紡糸を。7ミリの幅で。これは強度のバランスを取る為だ。ポリエステルでは硬すぎるし、綿糸では負けてしまう。
これを、超スローに織って行く。
一日中、手作業で付きっきり。例によって、古い織機。遅いの。普段はフランスの某C社のツイードを織っている工場だ。そりゃあ、デニムの織り組織を知る由もなかったろう。

織り上がった生地は、細長い畳の部屋で巻く。なぜか手で。
その後、「ひよっこ」の優子ちゃんが出身の、秋田県に生地が送られる。そこで浴槽に浸けながら強縮させる。手で。
こんなにも様々な手をかけられて、最後は福井県へ。大事に大事に作られた生地。ふんわり風合い抜群。のそれを、一気に、消す。
タンパク質コーティングだ。

そもそも、このデニムの制作コンセプトは、中国雲南省ミャオ族の民族衣装だ。アンスナム発足時に出会った、テキスタイルデザイナーの新井さんに見せてもらった、その衣装が根幹となっている。
その衣装で使われる素材。本藍染された生地に、牛の血と卵白を混ぜて塗り、棍棒で叩く。そうして本藍に重なるように、独特の光沢と張りを出していた。その美しさたるや。

それがベースだから、買ったよね。牛の血。上野の韓国食材のお店で手に入れた。でもね、無理よ。さすがに。そこまで出来ない、アンスナム、そこまで攻めきれない。

と、いうわけで、最終的に、いつもなんでもやってくれる福井の加工屋さんにお願いして、プロテインの粉を溶いたやつをコーティングしてもらったわけ。(実は、牛の血も頼んでみたんだけんど、ソッコーで断られるよね。そうですよね、お父さん)

そして、やっとデニム生地完成。以前は、ミャオ族と同じように製品完成後、ハンマーで叩き、生地をフラットにし、ダマになった糸を破裂させ、芯の白を出したりした。が、当時いたマンションの鉄骨は、その打音をビル全体に響かせ、住民たちをとんでもなく怒らせた。そしてさらに、一度洗濯すると、その加工の効果は跡形もなく消えた。だもんで、そこはもうスキップ。

縫製前に、絹紡糸のセルビッチを半分に折り、コバステッチを入れて細くする。
それから一枚一枚、埼玉で、それぞれのオーダーに合わせて、裁断し、縫製が始まる。

結局、このデニムに於いて、名産地、岡山での工程が一つもなくなった。
傍流に他ならない。そして、そもそも、これはデニムなのだろうかという話。





兎にも角にも、乙女寮とのお別れが、こんなにもつらいだなんて。











#37 デニム

Jun 1, 2017

6月3日(土曜)から、ANSNAMのデニム、受注を再開します。
再生産不可能と言われていた経糸、の目処が立ちました。

合わせて、501タイプの新型も発表します。
各型に各サイズのサンプル、用意しました。
もちろん、採寸も可能です。



Gジャン¥139,000
Gパン スリムストレート ¥89,000
Gパン 新型501タイプ ¥89,000
全て税抜き
全て受注生産
全てほんのり値上げ
納期:多分、四ヶ月もあればきっと



*このデニムの詳細は、適当にグーグル検索かけると記事が出てくるので、それを。
後日、追記にて、補足できればきっと。


今週末は、
手紡ぎ手織りのデニムと、スイス紡績の細番手シャツ地カルロリーバ、
相反する二つが、ここに相成ります。



ANSNAM ceder (アンスナム シダー)
108-0071
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定休日:火、水
営業時間:12〜19:00

tel: 03-6721-9192
info@ansnam.com

#36 追記

May 27, 2017


期間の記載忘れてました。
本日から来週末です。

サンプルはワークシャツとスモックの2型。
白のカルゼと、ブルーストライプのポプリンで共に2型づつ作りました。
来週は全て揃ってないかもしれません。
そして、カルロリーバのこのかわいい生地見本帖から生地を選ぶことも可能です。

以下、値段の詳細など。
全て受注生産。
7月中旬アップ。
ワークシャツは色々カスタム可能。ご相談承ります。65,000円くらいから。
牛飼いスモックは75,000円。
アンスナムでのプレーンなパターンオーダーで65,000円。カルロリーバでのサンプルなし。
ロンバルディでのフルハンドメイドのドレスシャツの制作は、95,000円。カルロリーバと同等クラスで、双璧をなす、DJAでのサンプルあり。



ANSNAM ceder (アンスナム シダー)
108-0071
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tel: 03-6721-9192
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#36 PF

May 26, 2017

Premium Fridayだ、今日は。
きっと、一流企業のリーマンなんかは、午後3時に上がって、友達とハッピーアワーで一杯ひっかけて、「じゃ行くわ」とか言って先に抜けて、4時の小田急ロマンスカーで彼女としっぽり箱根だろうさ。ゆっくり温泉浸かって、翌日はのんびり箱根彫刻の森とか散歩して、楽しかろうさ。

僕はというと、今日でちょうど一ヶ月だ。どうしても休みが取れない。
さらに、風邪を引いてちょうど一ヶ月だ。どうにも咳が止まらない。当初は腹筋が痛かったのに、今では肺胞が痛い。死が迫る。

そんな僕のプレミアムなフライデーモーニンは、土砂降りから始まり、着用する服の選択を誤り、電車内で早速の滝汗流れりだった。
工場さんに直行で、シャツのボタンホールを開けてもらい、コインランドリーに寄り、洗いをかけ、こだわりのW脱水を施す。やっとアトリエに着き、早速そのシャツを揉む。で、干す。
落ち着いたところでふと、テーブル上の税務だかのハガキに目をやる。督促状だ。「5月26日納付期限」。今日はプレミアムフライデー。

わざわざ浜松町まで行って納付を終える。アトリエに戻る。乾きつつあるサンプルに目をやる。一着、ボタンホールが開いていないことに気づく。
頼み込んで再度お願いし、今朝いた場所へ急いで向かう。作業を待つ。汗はドシドシ迫り来る。椅子を勧められたが、断る。汗ほとばしる。
今年初だろうか、耳たぶにアセピアス。衿足にアセツララ。Tシャツにアセクサさ。

プレミアムフライデー。

と、一通り「今日は僕頑張りました」自慢をしたが、明日発表するアイテムたちの制作に於いて、今日の頑張りは無関係。上記はただの、僕の段取り下手を自白することで、自身を救済しようとする話。




さて、今回、いかにして「雑に見えるよう」に作るか、が命題の一つだった。
世の一流シャツ職人たちが一針一針丁寧に、神経を使い、ドレスシャツに仕立てられている生地、例のカルロリーバ。

それを、よく吉祥寺とかの古着屋の店先で、投げ売りされてるワークシャツ。アメリカの、工場から支給されたようなやつ。胸にFordとかCoca-colaとかワッペンついてるやつ、あのシャツ。それに仕立てた。全部ミシン縫いで。もちろん運針は大きく。
縫い縮んだステッチは、さもマニカカミーチェのギャザーのように美しい。


もう一型は、20世紀初め頃のだろうか、フランスの牛飼いのインディゴスモック。この前、ヴァンプの蚤の市で見つけてきたやつがモデル。この時代、手縫いは当たり前で、これもやはり手縫いが多用されているのだが、やらない。古着の再現がアンスナムの表現方法ではないから。めんどくさいし。ネック以外はミシン仕立て。もちろん運針は大きく。
縫い縮んだステッチは、さも手絞りひだプリーツかのように美しい。

このようにして、雑に仕立てられ、洗われたシャツ。適当に扱い、素材の味を。


この生地は、繊細で、ほころびやすいとも言える。その時はいつものように、持ち込んで。別の生地を当てがったり、刺繍したり、ワッペンを付け足したり。
赤ちゃんがいつも離さない「お包み」のように、とろとろのボロボロになっても離さない、あの感じに。


全て受注生産です。
多分、7月頃アップ。
ワークシャツは色々カスタム可能。ご相談承ります。65000円くらいから。
牛飼いスモックは75000円くらい。
ロンバルディで直球のドレスシャツの制作も可能。これは、高い。





PS
何か忘れている。そう、Bonfanti。今回は、その、段取り下手のせいで、間に合わなかったわけで。。。



#35 CARLO RIVA & Bonfanti

May 20, 2017



幻のシャツ生地。シャツ生地の宝石。名前はよく聞くけど、実物を見たことがない。
など、伝説だけが一人歩きしている。本当にその価値はあるのか。では、実際にその工場行ってみようか。

ミラノから列車で1時間弱。ヨーロッパ随一の、上流階級の方々が訪れる避暑地。コモ湖。その湖畔に、隣接するように、世界屈指の生地工場が数軒、ある。
そのうちの一つが、CARLO RIVA。

とはいえ、カルロリーバはすでに何年も前、シルク生地メーカーに買収されており、その広い工場の一部で、肩身狭いながらものんびりと、ダンダンダんだんだと、織られでるんだ。
木械式織機。誤字ではない。この織機、メインパーツが木なの。これを使い、シャトル運びは手掴み出来そうなスピードで、シャツ地を織り上げて行く。1日に何メーター織れるかは聞いてない。僕がいた間に、1センチも織れてないから、高が知れているだろう。
スイス紡績のエジプト綿(銘柄は忘れた)の170/2。で、90センチ幅。
繊細で、上品で、柔らか。触らなくてもわかる。
これはなぜかしらんと、帰国後、いろんな人たちと話した。
だって、日本にも同じようなシャトル織機はあるのだ。
「木が織りの衝撃を吸収し、ちょうど良い風合いにする」
「木械のネジの調整具合が絶妙」
「綿の原料が良い」
「仕上げ加工の水が違う」
「床の大理石が衝撃を吸収する」
など、どれも正解なようだが、確証には至らなかった。
土地柄、環境、職人、考え方、材料、その時間。それぞれ違えば、それぞれの正義も違う。
生地作りとは、本当に面白い。



そして、そこから東に5kmくらいだろうか。その先にもう一軒。上述の、買収による規模縮小の折に、カルロリーバの織機を数台、買い取った人がいる。
Bonfanti。
同じ織機を用いて、海島綿をはじめ、様々な種類と番手の糸を違えて揃え、色々な表情のシャツ地を作っている。
つまり、カルロリーバとは異父兄弟のようなものだ。
そう、「製糸」が違う。

そんな2つの工場から生地を分けてもらい、来週末、シャツ2型を発表します。